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JMOのイングリッシュライティング教室:英語を書く際のヒント

第1回:KISS

私はエディターとして「言葉は短いものが一番良い (The short words are the best…of all)」というウィンストン・チャーチルの言葉を座右の銘としています。 エディターはこれを「KISS」の一語で表します。つまり、「Keep It Short and Simple! (短く、簡潔に)」です。

言葉のプロ――医者、広告主、編集者、研究者、企業経営者など――は、KISSの重要性を「publish or perish (業績が全てという意味)」のシンプルなプロセスを通じて学習します。つまり、できるだけ少ない言葉で情報をはっきりと伝える方法を覚えるのです。それができなければ……残念ながら他の職業を探すしかありませんね。
情報を含むメッセージが短い方が、その情報はより素早く、より明確に理解されます。

E-メールやWWW (World Wide Web) といったインターネットの到来により、ほとんどの場面でKISSの原則が当てはまるようになりました。
インターネットの利用者は世界中にいるため、非英語圏の人たちも英語の情報に触れる可能性があります。
インターネットのユーザーは大抵が忙しいものです。ですから、できるだけ短時間で、できるだけ多くの情報を欲しがっています。一回読んで分からなければ、次に読み返すことはありません。メッセージが伝わらなければ、情報は失われてしまいます。情報が失われてしまうと、言葉のプロは自分の「時」と「金」も同時に失います。それだけではありません。情報が失われるということは、読んだユーザーの「時」と「金」までも奪ってしまうのです。

英語のネイティブであるかにかかわらず、KISSの活用は難しく思えます。しかし、これは意外と簡単なのです。今すぐKISSを活用する方法は次の3つです。

1. 多くの単語を使わず一語で表す
×のフレーズではなく○の単語を使います。

2. 長い単語を使わず短い単語で表す
×の単語ではなく○の単語を使います。

3. 内容を伴わない言葉 / 語句は省略する
内容を伴わない言葉や語句は、スペースを無駄にするだけです。それらが追加する情報はありません。ただし、省略するといっても、意味を省略するのではありません。
×のフレーズではなく○のフレーズを使います。

上記の語句の中には、スペースを無駄にする以上に「悪さ」をするものがあります。期待を持たせるだけ持たして、実際にはその期待に応えない語句です。

悪い一例として、「on the other hand (他方は)」があります。これは、「other (他方)」と比較を「期待」させておきながら、実際には比較をしません。事前に、「on the one hand (一方では)」とあって、初めて比較することになります。

そこでKISSを考えてください。「on the other hand」と「on the one hand」を両方削除すると、2つの利点があります。1つは、「無駄」な単語が削除できること、そしてもう一つは、4 + 4 = 8 wordsのスペースが生まれること、つまり、そのスペースで他に有益な情報を伝えられるということです。

「出来る限り短く――KISS」が、往々にして最高のアドバイスです。