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JMOのイングリッシュライティング教室:英語を書く際のヒント

第4回:Aibohphobia

アメリカには、“All work and no play make Jan a dull person!(よく学びよく遊べ)”という健全な格言があります。そこで、今月は面白いテーマを選んでみました。
ネイティブスピーカーが好きな頭の体操に回文があります。ご存知のように、回文とは前から読んでも後ろから読んでも同じになる単語やフレーズです。

英語の回文をいくつかご紹介しましょう。
wowは3文字の回文です。他に3文字のものとして、bib(よだれかけ)、dad(お父さん)、did(doの過去形)、eve(前日)、gag(冗談)、mom(お母さん)、nun(修道女)、pop(ポピュラー音楽)、tot(小さい子供)などがあります。
4文字だと、noon(正午)、deed(行い)、peep(覗く)、sees(見るseeの三人称単数形)、5文字だと、radar(レーダー)、level(水準)、rotor(ローター)などがあります。

回文は単語数が増えると面白さが増します。まずは単語2つの回文を見てみましょう。

avid diva(熱烈なオペラ歌手)
Amore, Roma!(ローマ大好き!)
senile felines(老衰した猫)
UFO tofu(地球外生物でできた豆腐?)
gnu dung(ヌーのふん。ヌー:アフリカに生息するウシ科アンテロープの一種)

アメリカの小学生が最初に習う回文があります。それは、神が世界で最初に創った男と女がエデンで初めて出会う場面で使われた回文です。“Madam, I’m Adam!(マダム、僕はアダムです!)”(イブはきっとアダムに会えたことを喜んだことでしょう。しかし残念ながら、イブの感想は回文として歴史上に残っていませんが・・・)

回文には、感情を表現したもの、たとえば、“Dammit, I’m mad!(ちくしょう、頭にきた!)”(回文考案者に激怒しているのかも)から、お金に関する怪しい忠告、“Borrow or rob!(借りるか、盗め!)”までさまざまなものがあります。
“A Toyota’s a Toyota!(トヨタはトヨタ)”は、かわり映えのしないことを表した4単語の回文です。動物の飼い主への忠告になっている回文もあります。“Step on no pets.(ペットを踏みつけてはいけない)”。
また、詭弁や皮肉に満ちた回文もあります。-- “O tarts! A castrato!(まさか!おかまだ!)”(Tartsは娼婦を指すスラング。castrato(カストラート)は、主に16世紀のイタリアで活躍したオペラ歌手のこと。去勢して女性並の高音域を保っていました。当時のオペラでは、日本の歌舞伎のように、女性は排除されていました。18世紀に入ると、女性が歌手として認められるようになってきたため、また去勢という非人道的な行為が疑問視されるようになったことから、カストラートは廃れていきました)

回文の美しさと醍醐味は、前述の通り、前から読んでも後ろから読んでもまったく同じ文章であるということです。その際、カンマなどは文字と考えませんが、文章を分かりやすくする目的があります。

次の回文を見てみましょう。

“Able was I, ere I saw Elba!”(エルバ島を見るまでは、私に不可能はなかった)(ナポレオンが島流しにあい、最初にエルバ島を見たときの発言)
“A man, a plan, a canal ? Panama!”(人、計画、運河。パナマ!)(パナマ運河が最初に提案されたときの新聞の見出し)
Anna: “Did Otto peep?” Otto: “Did Anna?”(アンナ:Ottoが覗いたの? オットー:Annaが覗いたの?)

非常に長い回文を一つ挙げておきます。“Girl, bathing on Bikini, eyeing boy, finds boy eyeing bikini on bathing girl!”(ビキニ環礁で泳いでいた少女がある少年を見ると、その少年は少女のビキニ水着を見ていた)

最後に、この記事のタイトル“aibohphobia”は何だと思いますか? この単語は回文の怖さを表したジョークです。スペルを見ればお分かりですよね。 -phobia: 恐怖症