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クリケット

イングランド(とウェールズ)がクリケットの興奮で包まれる夏、テストシリーズでイングランドがオーストラリアを3対2で下し、「The Ashes(遺灰)を奪還しました。

ところで、クリケットとは何でしょう?

クリケットとは平らな木製バットと硬い革のボールを使用し、それぞれ11名からなる2チームで行うゲームです。世界中で人気が高く、1億2,000万人がプレーしています。競技人口が世界で2番目に多いスポーツです。特に、イングランド、オーストララシア(オーストラリア大陸・ニュージーランド北島・ニュージーランド南島・ニューギニア島およびその近海の諸島(インドネシアの領域を含む))、西インド諸島、インド亜大陸、アフリカ南部で人気があります。

クリケットは、ピッチと呼ばれる長さ22ヤードの長方形が中央にある芝生のフィールド(通常は楕円形)で行われます。ピッチの両端にはウィケットが設置されます。ウィケットは、地面に刺さった3本の木製スティック(スタンプ)とその上にバランスを保つように載せられた2本の短いスティック(ベイル)でできています。

ボウラー(投手)はウィケットを目掛けて、肘を曲げずにバットマン(打者)にボールを投げます。ボールはたいていバットマンの手前でワンバウンドします。バットマンは、ウィケットからできるだけ遠くにボールを打ち返します。ボールは相手チームのフィールダー(野手)がいないところへ飛ばす必要があります。後方を含むあらゆる方向に打つことができます。フィールダーのいないスペースに打球が飛んだら、バットマンはバットを持ったまま反対側のウィケットに向かって走ります。一方、反対側のバットマンは、ボールを打ったバットマンが直前に離れたウィケットに向かって走ります。飛距離が短い場合は1ラン(得点)、飛距離が長くバットマンがもとのウィケットまで戻ってきた場合は2ランとなります。1ランを獲得したら、今度は反対側のバットマンが打者となります。打球がバウンダリー(フィールドの境界線となるロープ)を超えると、4ランとなります。ボールが地面に着かずバウンダリーを超えた場合は6ランとなります。

バットマンはアウトになるまで打撃を続けます。以下のような場合がアウトになります。ボールがウィケットに当たった場合(ボウルド)、地面に着く前にフィールダーがボールをキャッチした場合(コート)、バットマンがウィケット前のセーフゾーンを示すライン(クリース)を超える前に、フィールダーがボールでベイルを落とした場合(ランアウト)などです。打者側のウィケットの後ろに立っているフィールダー、ウィケットキーパー(捕手)が、バットマンがクリースの外にいる間にベイルを落とした場合もアウトです(スタンプト)。バットマンの体がクリースを超えなくても、バットの先が超えていればセーフです。バットマンが空振りした(バットにかすった)時にボールが足に当たり、審判(各ウィケットに1人で合計2人)によって、足がなければボールがウィケットに当たっていたと判定された場合もアウトになります(LBW)。

2人の審判がアウトや反則の判定を行って、ゲームをコントロールします。最近の重要な試合では、フィールドの外に3人目の審判が置かれ、ビデオ判定を基にしたアドバイスを無線で送っています。

投球は6球を1オーバーとし、複数のオーバーに分けられます。1オーバーが終了すると、ボウラーとウィケットキーパーは反対側のウィケットに移動し、フィールダーもそれに合わせて守備位置を変えます。バットマンはその場に留まります。次のオーバーで誰が投げるかはキャプテンが決めます。キャプテンは各打者に応じて、戦略(アタック)を変えることができます。フィールダーの配置もキャプテンが決定します。この判断が多くのゲームで勝敗を分けてきました。ボウラーには様々なタイプがいます。「ファストボウラー」は、投球前に長い助走をつけ、90 mph(140 km/h)を超える速球を投げます。「ミディアムボウラー」は正確な投球が特長です。「スローボウラー」は「スピナー」と呼ばれ、様々な変化球を投げます。ボウラーは誰でもボールの縫い目を利用した空中で曲がるカーブを投げますが、スピナーが投げたボールは、ワンバウンドした後に様々な方向へ曲がります。スタンプに当てようとして、バットマンのすぐ近くで変化させることがほとんどです。

ゲームでは攻守それぞれ1~2イニングずつ行います。通常、1イニングは打撃チームの選手全員(パートナーがいなくなる最後の1人は除く)がアウトになるまで続けます。さらに短い「リミティッド・オーバー形式の試合では、1イニングのオーバー数が制限されています。

クラブチームの試合は、だいたい午後いっぱいかかります。時間制限はありません。国別対抗戦は最大で3日間かかります。国際試合であるテストマッチは通常5日間行われます。午前中に試合を開始し、昼食とアフタヌーン・ティーのときに休憩をとり、暗くてプレーができなくなるまで続けます。

北半球と南半球の各国代表チームは、自国が冬の時は相手国に遠征します。夏にホスト国として相手チームを迎え、テストシリーズ5試合を戦います。

最も古く行われたテストシリーズは、1877年のイングランド対オーストラリア戦です。1882年には、オーストラリアが初めて敵地でイングランドに勝利しました。あるスポーツ新聞は、「イングランド・クリケットの死という見出しで、「遺体は焼かれ、オーストラリアに持ち帰られた」とレポートしました。続く1882-1883年のオーストラリア・シリーズではイングランドが勝利し、イングランド・チームはベイルを燃やした灰が入った骨壺を受け取りました。現在は、テストシリーズでイングランドとオーストラリアが対戦するたび、勝利したチームがこの「遺灰」を自国へと持ち帰っています。

ああ、クリケット。ボールがバットに当たる音は夏の音です。カーン!