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KCPの和訳講座:英文和訳のポイント

第4回 前から訳す-不定詞

学校ではto〜構文が出てくるといつでも「後から訳して『〜のために』としましょう」と教えられてきましたので、日本人はto〜構文を後ろから訳すのが大好きです。例えば以下の英文をどう訳しますか?

The FDA also monitors cosmetic products to be sure that they are safe and properly labeled.

「製品の安全性と表示内容の妥当性を保証するためにFDAは化粧品も評価しています」と訳されたのではないですか。

これでも間違いではないのですが、実は同時通訳的方法という別の訳し方があります。テレビなどで通訳の方が外人の横について同時通訳をしているのを観たことがあるでしょう。このとき通訳者の方達はto〜構文を後ろから訳すようなことはしていません。後から訳すためには、話し手がしゃべり終わるのを待たねばならず、そんな通訳では同時とはとても言えなくなるからです。ではどの様に訳しているのかといえば、素直に前から順に訳しているのです。


【to〜構文は、もともとは主語が同じ2つの文を不定詞toでひとつにまとめているのです。つまり、上の例文は;

The FDA also monitors cosmetic products,
(and)
the FDA is sure that they are safe and properly labeled.

というふうに元の2つの文に戻して訳すことができるのです。そして、こうすれば前から順番に訳していくことができ、toはandと見做せばいいのです。

例文を同時通訳的方法で前から訳すと、「FDAは化粧品も評価していて、製品の安全性と表示内容の妥当性を保証しています。」となります。どうです?こちらの方が日本語としても自然だとは思いませんか。

英文法的に説明しますと、前後の動詞が内容的に強い関連をもつ、因果関係などを示す時には「前から訳す」が適しています。時間的にも原因があって結果が来る形になります。さらに、前から訳す場合には上の例の様に主動詞を連用形+テの形で訳すのが普通です。不定詞が[form, provide, produce, generate]のような動詞の場合には前から訳してよいことが多いようです。
因果関係を表す不定詞の例:この場合は「〜て、」となります。

He grew up to be a great doctor. (彼は大きくなって偉大な医者になった。)

一方、後から訳した方が良い場合としては、目的を表す不定詞や意図を表す不定詞の場合があります。ただし、これらの場合も前から訳してはいけないということではありません。
目的を表す不定詞の例:この場合は「〜のために」となります。

The visual system needs to determine the color of objects. (対象物の色彩を見分けるために、視覚装置が必要です。)

意図を表す不定詞の例:この場合は「〜できる(する)ように」となります。

The visual machine can be initialized to run all the patterns.
(全てのパターンを実行するように、この視覚機械を初期設定することができる。)

不定詞が[change, update, modify, improve, convert, set, adjust, adapt, control, design, program]のような動詞に続く場合に、不定詞は意図を表します。

何時も前から訳せるというわけではありませんが、大抵の場合は英文を同時通訳的方法で前から訳すことが可能で、その方が日本語としても自然になることが多いという事を忘れないでいただきたいと思います。


デハマタ・・・

第5回に続く・・・