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第7回:論文のAbstract (1)

こんにちは、David McQuireです。今月からは、論文の構成の中でも特に重要なAbstractを作成する際のヒントについてお話していきます。

なぜAbstractが重要なのでしょう。ご存知のとおり、通常はまずAbstractを読み、その内容に関心があれば、論文のフルテキストを読み進めていきます。PubMedなどの検索ツールを使った場合も同様に、まずはkeywordやtitleで関心のある分野をおおまかに検索しますが、ヒットした論文を効率的に選択する判断基準はAbstractにほかなりません。ですから、自分でAbstractを作成する際も、将来アクセプトされたときにほかの研究者から広く検索・閲覧されることを念頭に置いて、簡潔で読みやすいAbstractにするよう心がけましょう。

Abstractを作成する際の基本的な注意点は次の通りです。

1.それだけで完結・独立したAbstractにする。
2.abbreviation、引用は使わない。
3.投稿規定の見出しを参照する (background/objective/purpose、method、result、conclusionに沿って重要な情報をまとめる)。
4.投稿規定のword数におさめる。
5.本文中の例数や重要な結果は具体的な数値とともに記載する。
6.Abstractの情報を本文の内容と完全に一致させる。

1. それだけで完結・独立したAbstractにする
これは最初に説明した理由から重要なポイントです。論文全体を読まなくても、その要旨がAbstractだけで的確に伝わるよう情報を厳選し、首尾一貫した構成を心がける必要があります。ですから、「We obtained interesting results which are discussed in the manuscript」と書いたら当然リジェクトされます。

2. abbreviation、引用は使わない
abbreviationの使用は全面的に禁止さているわけではありませんが、使わないほうがベターです。また、Abstract中でのreferenceからの引用も、多くのジャーナルでは認められていませんので注意してください。 word数に制約のあるAbstractではついabbreviationを使いたくなります。ここでちょっとしたコツをお教えしましょう。

例:The subjects included 250 patients undergoing percutaneous transluminal coronary angioplasty (PTCA) and 200 controls who did not receive PTCA.

このようについPTCAを使いたくなりますが、最初に述べるときにフルスペルを記載しておけば、2回目以降はある程度単語を省略しても意味は伝わります。

The subjects included 250 patients undergoing percutaneous transluminal coronary angioplasty and 150 controls who did not receive angioplasty.

同様に、coronary artery bypass grafting (CABG) などは、前後の文脈に応じてbypass、grafted、bypass grafting、bypass surgeryなどに置き換えることができます。このような例はたくさんあるのでご自分で工夫してみてください。

また、ここで一つ…。electrocardiographyをよくECGと略しますが、これはせっかくabbreviationにしても同じ1 wordのまま変わりません。お気づきでしたか。

次回もAbstractを作成する際のヒントについてお話します。それでは。