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JeffのEnglish Tips

 

アメリカ英語とイギリス英語 その2

前回はイギリス英語(BrE)とアメリカ英語(AmE)の発音とスペルの違いを見ていきました。今回も引き続きBrEとAmEの違いを見ていきます。ただし、二つの言語には違いはあるものの、実生活で混乱を招くほど大きな違いはないことに注意してください。実際に映画やテレビ番組などでの双方向の交流が進み、さまざまな慣用句や用法が広く知られるようになっています。二つの言語は融合してきていると言えるでしょう。

それではまず動詞の形態から見ていきましょう。動詞には特有の違いがあります。AmEではほとんどの場合、「get」の過去分詞(pp)に「gotten」、「dive」のppに「dove」を使用します。しかしBrEの場合は「got」と「dived」を使います。 不規則動詞のppはBrEでは通常「t」で終わるのに対し、AmEでは「t」で終わることはほとんどありません。そのためBrEでは「dream」、「burn」、「smell」、「dwell」のそれぞれのppは以下のとおりとなります。

「dreamt」
「burnt」
「smelt」
「dwelt」
これに対してAmEでは以下の通りとなります
「dreamed」
「burned」
「smelled」
「dwelled」
ただし例外として、AmEでも「burnt」や「leapt」が使われる場合もあります。

二つの言語の違いはグループや集合体を表す言葉でも見られます。BrEの場合、スポーツチームは個人の集合であることから主語が単数でも複数として扱います。そのため動詞も複数形にします。
BrE:Manchester United are the champions of Europe.(複数形)
(マンチェスター・ユナイテッドはヨーロッパ・チャンピオンだ)
AmE:Manchester United is the champion of Europe.(単数形)

他にもAmEではこの複数・単数のパターンにならって(従わない場合もあります)、「The committee were unhappy with the decision」(委員会は決定に不満だった)とか「The committee was carefully selected」(委員は慎重に選出された)といった使い分けをする場合もあります。どちらの言い方をするかは、グループと個人のいずれに重点を置くかによります。

次に語彙そのものについて見ていきましょう。単語の中には主にはいずれか一方で使用されているものの、もう一方でも一般的に通じるものもあります。たとえば、BrEにおける「lorry」、「queue」、「bloke」、「arse」などです。AmEではそれぞれ「truck」、「line」、「guy」、「ass」が主に使用されます(「truck」や「guy」などは現在BrEでもよく使われます。逆にAmEの「chips」はBrEでもよく使われます)。

反対に、一方で使用されているのに他方では一般的に通じない言葉もたくさんあります。BrEの「artic」(AmEでは「semi」)やAmEの「bangs」(BrEでは「fringe」)などがそれに当たります。

他には「aeroplane」(BrE)と「airplane」(AmE)や「racing car」(BrE)と「racecar」(AmE)など、同じものを表すのに似た言葉が使われる場合もあります。

同じ言葉が異なるものを表す場合もあります。BrEの「chips」はAmEでは「French fries」を指しますが、AmEの「chips」はBrEでは「crisps」を意味します。

非常に稀ですが、同じ表現が反対の意味になる場合もあります。「to table an item」は、BrEでは議論の「俎上に載せる」ことを意味しますが、AmEでは議論を「棚上げする」意味になります。ウィンストン・チャーチルは、かつてこうしたことが第二次世界大戦中に同盟諸国間で大きな誤解を招く原因になったと述べています。

用紙へ記入することをBrEでは「fill in」と言います。これに対してAmEでは「fill out」を用います。このように二つの言語間では部分的に一致する場合を含め、他にも多くの違いが存在しています。「1から10」と言う場合、AmEでは「1 through 10」としますが、BrEでは「1 to 10」とします(「1 to 10」はAmEでもよく使われます)。時間に関して、アメリカ人の中には3時10分を「10 after 3」、4時10分前を「10 till 4」と言う人もいます。ただし、AmEとBrE双方ともによく使うのは、「10 past 3」や「10 to 4」という表現です。このような場合は、より標準的な形式を用いたほうがよいでしょう。

これでお分かりでしょう。違いは確かに興味深いものです。しかし心配は無用。先月も言ったとおり、2つの言語間の違いは共通部分に比べるとずっと少ないのですから。